JR船橋駅北口から徒歩7分。
天沼公園の脇道を少し進んだところにあるヘアーサロン「うさぎ八」。
実はこのサロン、子どもや障害を持っている方、妊娠中の方や高齢者の方のサービスに力を入れているサロンなんですよ。
シートは2席。店名にある「うさぎ」のように、こじんまりとしたかわいらしいサロンです。
「親子カット」が家族の思い出に
うさぎ八のメニューで特徴的なのは「親子カット」。
これは、子ども1人と保護者が1人、隣に座って一緒に髪を切ってもらうサービス。
「私自身、子どもの頃、親父と髪を切りに行った思い出が残っていて。」
そう少し照れながら語るのは、店主の宮野入さん。
「家族の思い出の一部になりたいんですよね。うさぎ八で髪を親と一緒に切ったなって。」
「大人になるにつれて、どうしても思い出は薄れていってしまうけど、その思い出に混ざるサロンになりたいなと思っています。」
パパには子どもと過ごす時間を、ママには自由な時間を
親子カットを利用するのは、パパと子どもの組み合わせが多いそう。
「父親って、どうしても子どもに接する時間が少なくなってしまう。だから、親子カットでパパには子どもとの思い出をプレゼント、普段、子どもを一生懸命見てくれているママには自由な時間をプレゼントしたいんです。」
そう語る宮野入さん。
たしかに、子どもの頃に髪を切った思い出って不思議となんとなく残っています。
カットが終わったら、家族そろって、ちょっと寄り道して帰る。
そんな家族の時間の思い出を子どもにあげれたら、親としてはとても嬉しいですね。
じっとしていられないお子さんでもカットOK
うさぎ八では、「他のサロンではダメだったんですけど…」という問い合わせをたくさんいただくそう。
「正直なところ、開店当初はどうしてもカットできない子はいたんですけど…でも、今はどんな子でもカットできます」と話す宮野さんによると、
「イヤだから切りたくない」と「怖いから切りたくない」は別なんだそうです。
子どもをよく見て、怖いものを一つずつ排除していくのが宮野入流。
ママに抱っこしてもらいながら切ったり、おもちゃを出してみたり、動画を見せてみたり、その子に合わせたカットの方法を試行錯誤してくれるんです。
なお、子どもは髪を切り終わったらくじが引けるそうです。
じっとしているのはちょっとガマンが必要だけど、くじが引けるなら子どもは前向きに頑張ってくれそうですね!
大変な人にこそ、来てもらいたい
「うちには、子どもや高齢者といった、髪の毛を切るのが大変な人にこそ、来てもらいたいんです。街に必要な存在になりたいから」
そう語る店主の宮野入さん。
の姿勢は船橋市や船橋商工会議所にも評価されていて、2017年には実際に、ふなばしお店グランプリにて準グランプリを獲得しています。
正直、どこのサロンでも、子どもの髪を切ってはくれます。
でも、気を使わなくてはならなかったり、少しイヤな顔はされることもあります。
だからこそ、ぜひ来てください!って言ってくれて、居場所を作ってくれるサロンがあるのは、本当に嬉しいですね。
常連客に支えられて開催した「うさぎ八 夏まつり」
「街に必要な存在になりたい」
「家族のライフイベントの一部になりたい」
そんな想いが常連客にも伝わったのか、今年の夏は常連客との協賛で「うさぎ八 夏まつり」を開催したそう。
きっかけは、コロナでお祭りが中止になってしまって子どもたちが残念がっていたこと。
だったら、自分たちでやってみよう、と思い立ち、店主の8歳の娘さんが中心となり、「外れなしくじ」「よーよー釣り」を作成。
最初は小さく開催しようとしていたものの、常連客の方が「それならば」と景品を提供してくれ、顧客向けのLINEと、インスタグラムでしか発信しなかったにも関わらず、準備した景品があっという間になくなるほどの盛況ぶりだったそうです。
このエピソードからも、「うさぎ八」が街に愛されていることがわかります。
(ちなみに、売り上げは九州豪雨で被災したみかん農園のクラウドファンディングに支援したそうです。)
うさぎ八の予約方法
うさぎ八は完全予約制ではありませんが、2ヶ月くらい予約が埋まってしまうこともあるそうで、来店する前に電話で予約するとスムーズです。
子どものカットで悩んでいるママやパパ、
髪を切ることを家族の思い出にしたい方、
ぜひ一度、うさぎ八に行ってみてくださいね。
【うさぎ八】住所/船橋市本町7−15−19T.Oビル53 101号室
定休日/火曜日
TEL/047-425-2080
営業時間/9:00〜18:00